「らしく、凛々しく。」を信条としたジナルカのビジネスはなにか。
このブログを書いた人:
小笠原 裕介
株式会社ジナルカ代表取締役。マーケティング・セールス領域で機能する自己表現ツール「ビジョンキャンバス/スタートアッパー」運営。ビジネスを物語で考える人。0が近づくにつれて目が開き、0を超えると覚醒する夜型人間。朝日は苦手。IT業界20年、差し掛かるベテランの域。らしく、凛々しく頑張ります。
2回目のブログです。前回はジナルカを創業するにあたり、僕のどういった想いを託したのかを書いてみました。
今回は、前回の延長線上にはなりますが、自分の想いを少しサービスや機能性に寄せて書いてみたいと思います。「らしく、凛々しく。」という価値観をビジネスでどのように体現するのか、そのイメージを少し膨らませてもらえるような記事にしたいと思います。
「企業の一貫性を見える化する」のがコンセプト
ジナルカはBtoBを主軸とした事業展開をしています。
ビジネスとして「らしさ」を「凛々しさ」につなげるものを、 ジナルカでは「コンセプト」と定義しています。 コンセプトとは、あらゆる日本語に置き換えられる言葉です。 ジナルカでは基本的には「一貫性」という言葉で説明するようにしています。
「凛々しさ」=「価値を持っている状態」、と定義すると、「らしく、凛々しく。」とは 『「らしさ」を起点とした、価値をつくるための「一貫性」』と意味づけられます。
顧客の「本質」に触れる
「らしく、凛々しく。」は弊社のコアバリューでありながら、一貫性を位置づけるコンセプトスローガンとも言えます。そのスローガンをより噛み砕くと【法人でも個人でも顧客の特性(歴史や特徴、理想像)を解像度高く捉えた上で、 自然体の拡張をもって、社会に対して価値想像できるやり方を支援していくとなります。
ゆえに僕たちは、各論や手法のみを提供することはせず、 顧客の本質に触れるところからビジネスをすることを何事にも通ずる条件としています。 コンセプトは「らしさ」のビジネス的な定義です。ジナルカにとってあらゆる活動の前提条件にあたるものとなります。
顧客の「らしさ」を追求する
我々がコンセプトメイクする際のスタンダードなテンプレートは、
過去・現在・未来の時間軸で「事実」と「意思」を情報として読み解く
具体的には
誕生背景(使命)/現在の事業/商品とその意義/ 自分たちの理想像(時系列定性目標)/望む世界観(ビジョン)
などが例として適切でしょう。
顧客の「らしさ」を追求する際は、客観的な立場でインタビューや資料分析で志向を探ります。 「凛々しさ」の最短実現を描く上では、数字データや強みを照らし合わせた上で戦略思考をもってアウトプットします。
理想のコンセプトは、理念よりも機能的に使え、戦略よりも直感的に捉えることができるもので、 これがあることで企業はあらゆる活動において『一貫性』を見える化できます。
コンセプトの機能性
コンセプトが重要なのは誰もが理解しつつも、それを表現化したときの効能は具体的に何があるのか。 その点について、お話しします。具体的には2点あります。
ジナルカではコンセプトの言語化はそのまま最高の自己表現になると考えています。 誰かに「共感」を促すためのツールとして機能できると考えているためです。
1つ目|感情に触れる自己紹介(自社紹介)
コンセプトを表現化したものを我々は「ビジョンキャンバス」というサービスで提供しています。 コンセプトを抽出して言語化したものを構造的に配置し、 そこに表現性を加え、企業のキャラクター(在り方)を表現するサービスです。
一般的に会社パンフレットなど会社概要説明の資料は、 皆さんおありだと思いますが大体の場合が箇条書きで機能的な情報の羅列です。 それに対比して「コンセプト」はどう在りたいか、どこを目指しているか、 その上で何をしているか?を見ることができます。
情緒的な想いの部分と、活動実態、方向性が見えることで、 数字の持つ意味合いはより強く、「共感性」を相手に促すことができます。 コンセプトの「表現化」は対人、特に採用シーン・営業シーンで汎用的に活用でき、 相手方の感情に触れる自己紹介を届けることができます。
上記はジナルカを立ち上げて間もないときに作成したビジョンキャンバスです。積み重ねた歴史も実績も皆無で、粗い未来図と提供価値とも呼べないやりたいことを書いただけですが、仲間集めには大いに役立ってくれました。
2つ目|戦略的「条件設定」としての役割
次に、アイデアの創出における一貫した「条件設定」としても機能できる要素があります。 ジナルカではコンセプトを日本語で表す際は「一貫性(の在り方)」と定義しています。 「一貫性」とは、逆に言えば「制限性」とも言えます。
たいていの人間は、自由な発想は苦手です。
あらゆるクリエイターはコンセプトという言葉であえて思考領域を制限してアイデアを生んでいます。 どの事業においても大なり小なりクリエイティブな領域は存在すると思います。 新規事業などをチャレンジする場合は、機能価値として自分たちがやることに優位性が持てることと、 情緒的に文脈に整合性が合うかなど、自分たちの内側から派生できるものを探すはずです。
マーケティング施策を行う際、バナーデザインや広告テキスト、ホームページ表現ひとつをとっても、 コンセプトの制限性から工夫やオリジナルな表現が追求できるはずです。 そして、それが継続して広く行われていくことはブランディング活動とも呼べるもので、 時系列とともに市場にブランド影響力が高まっていくと考えています。
上記は歯科医院向けビジネスをはじめるベンチャー企業の組織内でブランド定義を共通化するためのビジョンキャンバス(コンセプト)です。自分たちが備えたい価値、それを提供したい対象(相手)、未来の自分たち、戦略の条件設定になる言葉がいくつも置かれています。
右脳にも、左脳にも響くコンセプト
コンセプトはそのままビジュアル化してデザインにも「らしさ」を装飾すれば、自己(自社)表現ツールとして人間的な寄り添いをつくることもできます。仲間集めや組織の空気づくりに役立てられます。
また行動指針や戦略策定にも役立つ羅針盤にもなります。自分たちのブレない存在が理解できれば、あとは市場環境との照らし合わせで最短距離の戦略を描くことができるからです。
このようにコンセプトは利便性が高いです。
コンセプトを意識して活動できると、各レイヤーやあらゆるシーンにおける社員たちの小さな意思決定にズレを起こさず、組織としての一貫性がより強く価値として培われていきます。コンセプトは組織や活動が「ブレる」「ズレる」という課題に対して、最初に取り組むべき会社の『見えないものの見える化』とも言えるでしょう。
コンセプトから課題支援へ
我々のようなITを活用して多くの企業様と向き合う場合は、特に顧客のコンセプトを理解しているかどうかが重要です。一部の顧客からすると、ITは何ができて、何ができないのか、なぜできないのかが人によって理解度が異なります。そのため、顧客のリクエストを表面上で捉えてしまうと、施策そのものが顧客側にとって活用性が弱いものであったり、そもそも目的と異なってしまっているケースもあります。
ちゃんと「らしさ」に寄り添ったビジネスができているか。それを守るためにも、顧客のコンセプトを見ることから僕たちジナルカはお付き合いをはじめます。
結果、あ・うんの呼吸で顧客を支援することが叶いますし、そうした存在であることがジナルカとしての強いブランドを築き上げてくれると考えています。