Blog

コンセプト・戦略

「らしく、凛々しく」— ジナルカが大切にする価値観

このブログを書いた人:

gin@lc@_Ed1t0r

小笠原 裕介

ITサービス事業会社でマーケティング歴20年、経営歴5年、独立して4年。CyberAgent→UNIMEDIA[執行役員]→カラダノート[取締役COO]。新規事業開発、事業戦略策定、マーケティング、セールスに長く携わっていました。ジナルカでは小規模組織を対象に、コンセプトを軸にしたマーケティング支援を行っています。好きな言葉は”ドリブルこそチビの生きる道”。

はじめまして。株式会社ジナルカ代表の小笠原です。

これが初めてのブログです。ジナルカのWEBサイトで公開するブログでは、ジナルカの法人としてのキャラクターを極力映し出せるコンテンツを書いていきたいと思っています。今回は、法人化するにあたりジナルカに託した僕の想いの部分を表現したいと思っています。それとなく僕の性格やジナルカの理想を肌で感じてもらえる内容にしたいと思っています。読んでくれたらうれしいです。

ジナルカの大事にしている価値観

株式会社ジナルカの心臓部に響く言葉、 それは「らしく、凛々しく」です。

この言葉は、自分らしさを起点とした価値を創造し、 その上で “他者から承認を得られている状態”を捉えた言葉です。 この言葉はジナルカの原点であり普遍的な価値観です。 関わる人達のアイデンティティに向き合う意思表明でもあり、 同時にジナルカとして、僕個人としての想いも込められています。

「らしく、凛々しく」に込めた想い

なぜ僕がこの言葉を大事にするに至ったのか、理由からお話します。

端的に言うと、僕はジナルカを立ち上げるまで、多くの時間「らしさのない人生」を過ごしてきた自覚がありました。組織や人間関係、時々のシチュエーションを俯瞰的に捉え、全体最適に準じた役割を演じるというのが当たり前になっていました。歳をとり、ビジネスマンとしての成長を考えると、自身で熱量を引き出せないその働き方に限界を感じるようになりました。子供が産まれ、彼女にどういう背中を見せられるかという視点でも、考えさせられるものがありました。

この先はもう少し、自分を曝け出してお話してみますね。

マネタイズ視点しかなかった社会人半生

僕が社会人デビューしたのは2004年、ITバブルが弾け、株式市場は喧騒があったようですが、自分としてはそんなことは露知らず。僕が飛び込んだIT業界は、パソコンからモバイル(ガラケー)へと市場が開拓されはじめ、その変化にともなってまだまだ多くのベンチャー企業が我こそが次のサイバー(エージェント)、次のライブドア、と息巻いていた時代です。急速に変化するユーザー行動を捉え、的確な商品やサービスを競って早く投げ込むことが成功への近道でした。それゆえ皆々が常に全方位でアンテナ感度を高め、マネタイズチャンスを伺っていました。

サラリーマン時代の小笠原

自分の性格的にも、他人の顔を伺う傾向は高く、それも相まって社会人では尚の事、周囲や外部から逆算して自分の行いや振る舞いを定めていく癖が強まっていったように思えます。若い頃は、上司が苦手とすることや求めることを先回りして対応することで、人事評価が高まり、報酬も役職も早く上がりました。その結果、30代半ばまで自分を尖らせることなく、周囲に適応する柔軟な思考と、万能なスキルを磨くことに重きを置いていたように思います。

強いリーダーは主語で語る

この感覚に違和感を感じ始めたのは30歳を過ぎてからです。 20代を走り抜け、30代で経営責任を持つ立場になった僕は、 自分に備わったブレをネガティブに感じるようになってきました。

経営で最も重要なのは『意思決定』です。その意思は、人の信念や価値観に根ざしているべきだと考えます。意思が脆く見えてしまうと、ついていく立場の人間は不安です。外部環境は常に流動的ゆえ予測にも限界があり、いくら緻密に計算しても未来を完全に予想できる人間はいません。どれだけ理論的に正解を導いても、多くの仲間を率いるには、理論を超えた意思が必要だと、今ならはっきりわかります。

外部環境の「何か」や「誰か」を主語にすることは、他責な物語を部下に押し付けていると映ってしまいます。 自らが実現したい未来を描き、それを生々しく語り、 主人公として皆を付き従わせるくらいの語り口がリーダーには求められます。

リーダーシップの一般的な条件

  •  ビジョンの提示: 明確な目標と方向性を示すこと
  •  信頼関係の構築: チームメンバーとの信頼関係を築くこと
  •  意思決定: 適切な判断と決断を下すこと
  •  コミュニケーション: 効果的に情報を伝え、聞く耳を持つこと
  •  率先垂範: 自ら模範を示すこと
  •  権限委譲: 適切にタスクを委任し、成長の機会を与えること
  •  問題解決: 課題に積極的に取り組み、解決策を見出すこと

上記は一般的によく聞くリーダーシップに求められる要素です。一番重要なのはやはりビジョンの提示。方向性を部下に示すこと、そしてそこへの熱量を伝達させることです。

想像してみてください。これらが「(市場が/誰かが)◯◯だから□□しよう」と常々接続詞があるリーダーを。たとえ分析力に長けていてもリーダーの語り口としては説得力に欠けますし、魅力的には思われなさそうですよね。俯瞰して物事を見定める力はもちろん必要です。でも、それは確固たる意思と方向性がある上での話です。積み重ねる順番を間違えてはいけません。それに気づくのに社会人になって20年近く掛かりました。

「らしさ」を軸に「凛々しさ」を築く

リーダーシップの話になってしまいましたが、僕が言いたかったのは「強い意思から強いビジネスは生まれる」ということです。ジナルカではこの意思を「コンセプト」という位置づけで考えています。コンセプトの源泉は、打算的な考えや瞬間的なひらめきではなく、自分自身の奥底にある純粋な欲望だと思っています。

コンセプトを揺るぎない起点にして、マーケティング戦略を描きビジネスを発展させる。顧客の持つコンセプトを最大限尊重し、それを基軸に、現代の社会にどう伝えていくかをマーケティング戦略で描く(マーケティング戦略は時代や内外の環境によって柔軟に変化させますが、根幹の企業のコンセプトは最大限尊重して固定する前提)。

そのために、自分の身につけたスキルや経験を活用する。それがジナルカのマーケティング支援のカタチです。過去の自分のように「凛々しさ」(市場)から「らしさ」(自己定義)を逆算する成長支援ではなく、「らしさ」から「凛々しさ」を追い求める価値観を、自分とそして顧客の成長に活かしたいと思っています。

最後に

オフィシャルブログでは、個人の話からジナルカの企業としての在り方について、より解像度をあげてお話できればと思っています。今回のブログは、文章力はともかく自分の中にあるものをさらけ出して書きました。少しでも共感を促せるものになっていれば嬉しい限りです。

ではまた。

Contactお問合せ